その22

更新 2017年12月23日

ニューヨーク便り 高橋治美 2017年12月22日

 一年が過ぎるのが次第に早くなっていくように思いますが、皆さまはいかがでしょうか?
  この一年、何かと、というよりは全てがお騒がせのアメリカ大統領でしたが、一年持ったことにおどろき、
でもまだ先が長いことにがっかりしています。そして、ロシア問題と、色々なところに波及して大統領も、というセクハラ問題を
しっかり追求してくれればと思っている人が多いのですが、これで本人をというところまで行くかどうかは
非常に難しいところかと思います。自分の利益だけを追求する人達に他人を思いやる心を求めるのは無理なのでしょうか。  
  年々華やかさを増すクリスマスの飾り付けはほとんどがデジタル、LED ライトなどになり、明るさが増しています。
デパートのウィンドウはそれぞれ趣向を凝らした話を続きものに創作して人気を集めています、そしてこの時期だけは
実際に形のあるプレゼントを選ぶ人も多くなります。一箇所で色々揃うということがないNYですので、交通機関は大事ですが、
この時期あちこちで交通渋滞が起こっていますのでバスはあてにならないし地下鉄が頼りなのですが、
こちらもあてにならないことが多くなって来ました。
  自動車産業に先駆けて鉄道が取り入れられたアメリカでは19世紀終わりにはハブとして現在のクイーンズ地区、
ブルックリン地区に駅ができています。またランドマークのグランドセントラル駅もその頃できています。
最初は郊外への鉄道ですが、その後市内でも高架鉄道ができて、現在はその使われなくなった鉄道の線路跡を
使用して公園になっているハイラインがそうです。高架鉄道は騒音などの関係から地下鉄ができ始めましたが、
これは20世紀始め、短期間の間に鉄道はめざましく発展していきました。
  歴史としては1904年に市庁舎から今14丁目のユニオンスクエアまでが開通したとなっています。
今でも乗降車のとても多い駅です。古い、汚い、遅れる、と言う地下鉄ですが、市内の交通渋滞を考えると
地下鉄の方が早いと言うことになります。特に車で市内に入るには橋やトンネルを通るので、その料金は半端では
ありませんので値上げがあると地下鉄などの公共機関の利用者が増えます。料金は毎年のように値上げされますが、
現在は大人1人2ドル75セント、どこまで乗っても乗り換えてもです。バスとの相互関係もありバスと地下鉄乗り換えは1回ただ、
バスも同じ路線の行き帰りでなければ1回ただとなりますから、値段的にはかなり安いです、そして我々世代の住民は
半額パスを申請することができます。
 数年前はかなりの利用者増がありましたが、ここへ来てかなり減っています。遅れがひどく、路線変更、駅封鎖、
などが日常的に行われたりしているからです。先日のバスターミナルの事件
の時は西側一帯の地下鉄が一時止まりましたが、そう言うことに関しては勿論安全面が優先され皆納得しますが、
日常的に行われるのは問題です。日本で電車に乗っている時は快適で考えられないようなことは多々あります。
例えば普通電車が突然途中から急行になり次は4、5先の駅にしか止まらない、乗ろうとした電車のドアが開かない、
または両側開きのドアの片方しかあかない、1車両ぶん人が乗ってない、と思ったらドアも開かない、など、は
よくあることですが、遅延は日常茶飯事で遅刻しても証明書は出ませんから、毎日のように続いたときには
職を失う人が出て来て問題になりました。出かけるときにはアプリで確認、しても正確ではないので、最低2つのアプリ、
そしてリスクを避けるために他の路線が使える駅を利用など対策が必要です。待っていればくると言われていた地下鉄、
実は時刻表もあるのです、が、その通りくるとは誰も思っていません。混み合っている駅ではすぐ後に電車が来ているから
次を待ってというアナウンスがあっても、その次の電車、があてにならないので頑張って乗る、ということになり、遅れが出ます。
  週末はまず諦めた方が良いと言う感じで、動いていればまだ良しとする状態です。路線的に普通電車であっても
部分的に急行になっている場合には先の駅まで行って反対向きの電車で戻る、地上に出てバス振替を利用するなど。
普段30分でいけるところが3倍ぐらいかかったりする事がありますので、十分時間を考えて行動ということになります。
と、改めて書いてみて私はなんとひどいところで生活している、と自分で思ってしまいました(笑)。
  しかしながら多少の改善もしているということでごく最近新しい車両が導入されました、
座席のない車両です、日本の朝のラッシュアワーで見かけるようなものですが、日本のものは朝10時過ぎには
座席が降ろせますがNYはそのまま、しかしながら両端のプライオリティシートだけは残っていて
必要な人は座れるようになっています。シャトルラインというグランドセントラル駅とタイムズスクエア間の数分間の間で
4両ほどのうち1両がそれになっていますので、あまり影響はないのですが、長い区間のところでは導入して欲しくないですね。
新しいので綺麗ではあるのですが。まあNYで日本のように降ろせる座席にするときっとすぐ壊れて使えなくなるので
そのままの方が無難ではあります。
  1世紀以上経っている地下鉄、そして24時間走っている地下鉄、修理のするのが大変というのはわかりますが、
トップが変わると政策も変わリ、資金も代わり工事延期、中止、ということになり、今年の始めに何がなんでもと
開通させたセカンドアヴェニューラインは計画から1世紀経っての開通でした。しかし当初の計画のほんの一部となっています。
つい最近東京並みに地下鉄を夜中に止めるという案が出されましたが、当然のことながら反対されました。
郊外電車はそれでも昔から夜中の2、3時間止めています。最近はウーバーやそれに似た交通機関の選択肢が
出て来たこともあり、地下鉄離れが起きて来ています。
  医療保険の問題、税金の問題などなど、本当にきちんと解決してほしい問題が多々ありますが、
まずは庶民が利用する交通機関の整備は優先して欲しいです。
  色々なことにおいて2018年は少なくとも今年よりより良い年でありますように。そして何よりも一番は
世界中が平和でありますように。皆さまどうぞ健康で佳いお年をお迎えください。

ロンドンだより グレスウェル紀代子 2017年12月21日

 20期の皆さん、いかがお過ごしですか?私は1か月の里帰りを終えて、この15日にロンドンに戻りました。
11月28日には27人の同期生にお会いできて、とても楽しかったです。男性陣は退職組が増えたせいか時間に
ゆとりがあって沢山参加され、盛況でした。関屋さん、川口さんご苦労様でした。写真がうまく添付されているといいのですが。初体験です。

 さて、2017年の我が家も色々なことがありました。まあどうにか皆(94才の一人暮らしの母も含め)元気で過ごせたので良かったです。
 何といっても、夏に娘一家6人がカナダのトロントへ引っ越したのが一大イベントです。1年後には戻るとはいえ、
引っ越しは引っ越し、発つ前の3泊を我が家で過ごしたので、あまり広く無い我が家、荷物の山と6人プラス我々で
動くスペースも限られ、その上皆を食べさせたり、子供たちを外に連れ出したり、、、よくやったと自分たちを誉めています。
もう2度とできないでしょう。今はつかの間の平和を楽しんでいます。日曜日には、お昼ごろメルボルンの息子夫婦と、
4時ごろトロントの娘一家とスカイプして、会話を楽しんで、バイバーイ!ガチャンと切って、簡単でいいですねえ。
文明の利器を十分活用しています。
 今年は春にウィーンに行き、秋に6度目のシシリー島旅行に行きました。シシリー島はいろいろなところに行ってますが、
いつも違う地域に泊まって楽しんでいます。何度行っても新しい発見があり実に素晴らしいところです。
また、7度目も行くかもしれません。ここに添付した写真は、島の南沿岸真ん中辺にあるScala dei Turchiという所で、
海岸が階段状になってて白くとても綺麗です。まだあまり観光地化してないので、レンタカーなしでは行くのが大変、
5年前ぐらいから夫に運転をやめさせたので、我ら、パレルモという滞在先から電車を2時間乗り、ローカルバスで30分、
降りて海岸を3キロ、それも向かい風と闘いながら歩きやっとたどり着いた所です。とても美しく、地中海の青空に映え感激しました。
 イギリス国内に目を向けると、EU脱退問題でもめ、経済はイマイチ、テロの恐怖におびえ(ちょっと大げさ!)いい話題はないです。
あっ、ハリー皇太子がアメリカの女優で年上の人と結婚するとか、それから、キャサリン妃も3人目の子を産むとか、
王室頑張ってますねえ。そういえば日本も、とうとう2019年から平成でなくなるとか。
今の天皇陛下、もっと早く退職させてあげればいいのに。何てスローなんでしょう、皇室、政府、官僚のやることは。
これからの世の中、もっと柔軟性をもって対応すべきですよね。
 というわけで、1年ももう終わり、また新年が来ますね。来年も20期の皆さんと私にとって良い年になりますよう祈っております。
それから、管理人の小山さん、今年も大変ご苦労様でした。来年も相変わらずよろしくお願いします。

   

パラグアイ便り 伊賀上 知雄 2017年12月13日

大泉高校20期の皆様

今年も師走を迎えました。20期生諸兄諸姉、息災で御元気で御過ごしのことと遠察します。

昨年10月の同期会では卒業以来の再会となった方々が多数いて、まことに嬉しく懐かしい一時を過ごすことができました。
2年後の再会を楽しみにしています。

当地は盛夏到来、日中最高気温が35℃を超える毎日となりました。チリのサンチアゴの如くに乾燥していれば
過ごし易いのでしょうけど、パラグアイは常に多湿ですので良く言えばお肌しっとり状態です(笑)。

昨年も紹介しましたが拙宅から徒歩10分程のところに完工した大型ショッピング・モール(上層階は貸事務所、ホテル)は
此の1年で更に充実しまして、南米の小さな国(人口680万人)でも地道な経済発展が進んでいるのを実感しています。
中央銀行総裁は40代、財務大臣は30代後半で両名が堅実な成長、無駄使い削減を着実に実行している成果が表れているのでしょう。
中銀総裁はハーバード大で学んだ人物ですが、自分はシカゴ学派では無いが故にパラグアイは安定していると
言ったとか言わなかったとかの冗談も漏れ聞こえています。

大型ショッピングモールの内部と外部の写真を紹介します。商店街のみならずシネマコンプレックス、レストラン、喫茶店、
ファーストフード店、スーパーマーケット、薬局、両替店、銀行、クリーニング店、全て揃っていて現時点では
4000台収容可能の駐車場もあり、過ごそうと思えば終日ブラブラしていることも可能です。
駐車場内で何処に駐車したか思い出せない場合、検索画面にナンバープレート番号を打ち込めば即座に何階の
どこそこと表示される便利な検索方法が当地にも遂に導入されたかと思うところです。

此の数年、パラグアイ政府はインフレを4%以内に抑え込んでいる一方で為替も対米ドル安定、経済成長率も4%強を維持、
外貨準備も増える、新たな輸出産業として牛肉が伸びている等々マクロの数字は立派なものが並んでいます。
更なる成長の為に克服すべき課題の最重要のものは人材育成・教育内容充実であるのは政府当局も認識していて
来年4月の大統領選挙を控えて各党候補者は外資導入・技術導入を積極的に行なって農牧業のみならず商工業を更に活性化させる、
その為には教育に力を入れる、基礎インフラ整備を一段と進めると力説しています。衆目の一致するところ、
現在の与党が引き続き政権担当するのは間違いありません。小生は外国人永住者ですから選挙権はありませんが、
通算で30年弱を当地で過ごしていまして感じるのは政治の世界の建前と本音の違いが明確に判る面白さと、
何処の国にも無理難題を突き付けて政権与党を攻撃する無責任野党が存在することです。
言い過ぎだとお叱りを受けるのは承知ですが、選挙権が無いだけにアルプススタンドから高見の見物が出来て
お気楽にして無責任且つ面白い、謂わば岡目八目状態です。

治安は少しずつですが悪化の傾向にありまして、2ヶ月程前でしたか、小生宅から車で10分程度の高級住宅街と
されている一角で白昼に銃撃戦展開されて死傷者が出る事件が発生しましてパラグアイは他中南米諸国に比すれば
断然治安は良いと安心しきっていたやに見受けられるパラグアイ人社会に衝撃が走りました。
警察見解では麻薬取引に絡む怨恨事件だったのだろうということで一応は一件落着となりましたが、
現場近くに知人が住んでいるので陣中見舞いの電話を入れたところ、吃驚したが毎日発生する訳ではなし、
注意を怠ることはしないし安全対策も考えるが、だからと言って目立つことをしてはならない、
淡々と日常生活を周囲に溶け込んでするだけさとの達観した回答でした。

個人的な事柄を申し上げれば、1年位前から折り紙の一種である連鶴を時折作成しています。
以前に勤務していた会社の同僚が折鶴を趣味としていまして1200種に近い創作折鶴を発表していて、
「ORIGAMI童夢」なるウェブサイトで紹介しています。彼に刺激されてぼちぼちと始めました。
直接の契機は三男が結婚するに際して披露宴会場に折鶴を数多く飾りたいという希望が花嫁側からありまして
昨年の一時帰国時に銀座の鳩居堂で和紙の折り紙を五百羽分仕入れて戻り、
折り始めたところに上述元同僚のサイトを知って簡単そうなものからと始めたことにあります。
作品の一部は小生のFaceBookでも紹介していますので御笑覧頂ければ幸甚です。
そこそこ上手く出来たと自分自身で感じたものの写真もこの際添付します。折図作成で少しは頭を使い、
折る時には指先を使うのでボケ防止には少しは役立つかな?と勝手に思い込んでいます。

諸兄諸姉の御健勝を地球半周の地より祈ります。

メリークリスマス & 謹賀新年
Merry Christmas and A Happy New Year
Feliz Navidad y Propero Año Nuevo

ショッピングモール左側建物 直ぐ右にモール入り口 更に右に同じ高層ビル ショッピングモール正面入り口 左右に双子高層ビル
     
モール内クリスマスツリー全景 1階からの眺め モール内クリスマスツリー全景 2階からの眺め
     
モール駐車場 赤ランプは駐車中 青ランプは空きを示す 連鶴 01 三羽一組を四組繋げたもの 2種
     
連鶴 02 21羽 5+4x4 柄違い 並べたもの 連鶴 04 熊谷と妹背山組み合わせ 両翼上下に妹背山 両翼端に小鶴
     
連鶴 03 2親の羽根と胴を子鶴妹背山で繋ぎ親鶴の羽根を子鶴羽根で繋ぐ 連鶴 05 クリスマスカラー 妹背山組み合わせ

夏のパースから  マグラー原口節子 2017年12月5日

今年も又この時期がやってまいりました。20期の皆様お変わりございませんか。
毎年10月末には夏の到来を知らせるかのように咲き始める紫色のジャカランダの木は、今年の冬が寒かったせいか
例年より遅く咲き始め、今では大分花も散ってしまい、淡い紫色のじゅうたんを敷き詰めたような通りや地面があちこちに見られます。 
満開時には上を見て楽しみ、今は下を見ても楽しいのですよ。 何故かって? 無数に散りばめられた紫色の花びらの上を歩くと
なぜか不思議な幻想的な気分になって子供のようにはしゃぎたくなるのです。 
皆さんもそんな経験ありません? 勿論周りに誰も居ない早朝ウォーキングの時にですけど!

さて年末のオーストラリア、国民の関心を集めた2つの話題があります。 一つは同性婚の合法化、そしてもう一つは国会議員の
二重国籍問題です。 11月に同性婚合法化の是非を問う国民投票がありました。 法的拘束力はないけれど60%以上の人達が賛成し、
この投票結果が発表された日は国中から大きな反響がありました。 
LGBT(性的マイノリティ)の人たちやその支持者達はそれこそ狂喜乱舞の喜びようでした。 
それもその筈、長い間賛否両論に分かれ何かと話題となった同性婚合法化に向けての動きが一気に加速したのですから。 
オーストラリア各地でシンボルの虹色の旗を振り掲げ、大勢の人が喜色満面でパレードをし、喜びを分かち合う光景が連日テレビで
放映されていました。 中には感極まって号泣する人も、泣きながら抱擁するカップルも見られ、そんな中強い支持者の一人である
カンタス航空のCEOが、この素晴らしい国を誇りに思う と言っていました。 きっとこの国民投票の結果はオーストラリアの
fairnessを表しているのでしょうね。ターンブル首相も支持する立場をとっており、クリスマス前までに法案を連邦議会で通すと意気込んでいます。 
因みにアボット前首相は反対の立場でした。

もう一つ今年オーストリアリアを賑わした、というより今も混乱に陥れている話題が国会議員の二重国籍問題です。 
今までに次々と閣僚も含め7人が発覚、そして全員辞職、辞任しています。 なんと副首相までもその一人で、過半数ぎりぎりの
与党保守連合にとっては政権の弱体化になる恐れもあるほどの大問題です。 
オーストラリアは移民が多い国なので本人がここで生まれて育っても外国で生まれた親の国籍が本人も知らずにそのまま付与されている
ケースが殆どで問題は複雑です。 でも憲法に二重国籍者は国会議員に立候補する資格を有しないとあるので、
国政に携わろうとする人はもしも親、又は祖父母が他国から移住してきているのなら、その国の国籍が残っていないかしっかりと調べ
確認してから立候補する責任があると思います。 
現にアボット前首相は立候補前にイギリス国籍放棄の手続きをしています。 
立候補時の宣誓書にも憲法の二重国籍の規定が記載されているそうなので、知らなかったではすまされない次元の問題だと
私は思いますけど。 国によって国籍法も異なる上に過去に遡って調査しなければいけない複雑な事情はわかりますが、
政治家としてこの国のために働くのであれば、その自覚と慎重さが求められるのは当然のことだと思います。
そういえば日本でも二重国籍が問題になった国会議員いましたよね?  その人たち辞職辞任しましたっけ??

さて私のこの一年は、特に可もなく不可もなくといったところでしょうか。
7月に高校での日本語アシスタント教師を退職した後も、お蔭さまで毎日忙しく動き回っています。
週2回のテニスに加え、9ホールのみのゴルフクラブのグループに入会し、私よりずっと年配で私よりずっと上手なご婦人方と一緒に、
カモの一家が横断したり、カラフルなロリキートやワライカワセミがけたたましく鳴く近くのゴルフ場で週に一度楽しくプレイしています。 
ミスショットの多い私はいつもブッシュでボール探しをしていますが……
前にも書きましたがここの高齢者は元気な人が多いです。 現在の日本も我々団塊世代を中心にまだまだ元気にいろいろな場面で
活躍している人が多いですが、ここでは70代80代の人たちが本当に生き生きしています。 
先日あるブリッジクラブでなんと99歳のご婦人の誕生日を祝っていました。 
まだ日本ではブリッジは余り普及していないようですが、集中力、思考力、記憶力、それに冷静さを要するカードゲームなのです。 
せっかちでおっちょこちょいの私には実は不向きなんですが… 
ま、それはさておいて、クラブにいた全員が総立ちになって称賛と感激の大きな拍手を送っていました。 
年齢にも驚きですが、彼女が強いプレーヤーだと知って、更に驚きました。 皆の励みになったこと間違いなしです。

皆の励みになるとは思いませんが、ここでちょっと私と東京にいる姉と二人で行った高齢者8日間スリランカ旅行
についてお話しますね。 旅行中に会った日本人観光客が私と姉は個人旅行だって言ったら勇気ありますねって
すごく驚かれたのですよ。 すべてお膳立てしてくれるパッケージツアー、さぞかしラクチンなんでしょうね。  
とにかく姉も私もお互い海外旅行は夫たちに段取りや予約等、面倒くさいことはすべてやらせ、いやお任せしているので、
今回は私が頑張って一人で旅行の計画、下調べ、ホテル、飛行機の予約等の準備をしたのです。 
友達にちょっと自慢気に言うとそんなの当たり前だと失笑されてしまいましたが…. 旅行の計画をするのが好き、
楽しいという人はいますが、私はダメなんです。 とにかくコンピューター作業が嫌いなんです。 
それに情報が多過ぎるのです! とにかく初っ端から姉と私の飛行機の時間合わせに一苦労。 
東京からコロンボまでは直行便がありますが、パースからはないので、姉とはシンガポール空港で待ち合わせ、
そこから同じ飛行機でコロンボまで飛んだのですが、それらの便を見つけるのに1日がかりでしたよ。

出発前に家族から高齢者の日本人女性二人だからまあナンパされたりする心配はないけど、くれぐれもぼられないようにね 
なんて嫌味たっぷりなご忠告を賜っていたので、お互いコロンボ到着前に機内でいろいろな注意点を確認し合ったりしましたが、
交渉事や世事に疎く人のいい姉はすべて私に一任すれば大丈夫ね、安心だわ といい気なものです。 
スリランカでは移動手段は殆どがタクシーやトゥクトゥクで、それらにはメーターはなくそのたびに運転手と値段交渉をするのです。 
地元の乗り合いバスもあるけれど観光客で高齢者の私たちには不向きです。 それとすべてにチップを払うのです。 
とにかく面倒臭い事はすべて私にお任せ、ちょっと気が重くなりました。
コロンボからブッタの歯が奉納されている仏歯寺があることで有名なキャンディーの町までは事前に汽車の切符を
パースから予約していたけれど、あとは公共交通が不便なのですべてタクシー移動。 
最初の試金石がコロンボ空港から約1時間ちょっとの市内のホテルまでのタクシー料金交渉。 
予想通り空港の到着ロビーに入ると、“タクシー? タクシー?” と次から次に寄ってきて、ホテル名を言うと
やはり事前に調べておいた料金よりずっと高めで迫ってきます。ま これは想定内。 
私が提示した料金で交渉成立のタクシーを見つけたのはいいけれど、車中いくらチップをあげたらいいのかしら、
お金もっと細かく崩しておけばよかった なんて考えたりして落ち着かない私の心配もよそに、
隣ですっかり観光気分で外の景色を楽しんでいる姉、恨めしく思いましたよ、ホント。 
まずは無事にホテルに着いたけれど、この先の面倒なやり取りの煩わしさを思うとどっと疲れが出てしまいました。

トゥクトゥクでコロンボ市内を観光した時も、運転手のお兄さんに予定していない観光スポットの写真を見せられ、
ここも連れて行ってあげる、ここはいいよと結局初めに約束した料金以上を払う羽目に。
でもまあ、それ位はいいかと妥協。 そして観光ルートを一巡しホテルに戻ると思いきや運転手のお兄さん、頼みもしないのに
ある宝石店の前で止まるのですよ。私たちが、え、何?と訝しがっている間もなく、店の中から愛想を振りまいて
出てきた人たちに口上手に誘い込まれ、あれよあれよという間に、ショーケースの前に座らされ、口早にこの店は政府が
やってるね、この人大使館の人、友達ね、なんてわけのわからない日本人の写真を見せられ、明らかに嘘八百とわかる説明を受け、
その間お茶まで出され、次々に商品を目の前に並べられ、もうとにかく胡散臭いのなんの。 
ああ今私たちは絶好のカモになっているんだなあ と私は結構客観的にしらけムードでいたら、なんと姉が並べられた
サファイヤのペンダントの一つに興味を示し始めるではありませんか。 
店の人は私の方には脈がないと思ったのかもう姉の方に集中攻撃。 私が絶対こんなところで買ってはダメよと
隣できつく忠告したにも拘わらず、店の人の手練手管にストンと落ちてしまったのです。 ま姉のお金ですし、満足している
姉でしたから、私はとうとう “絶対ぼられた、品質だってあやしいわよ” とは言えませんでした。 
せめてもの妹の優しさです! あのトゥクトゥクのお兄さん、いくらコミションをもらったのかしら?

その後もいろいろありましたが、いちいちタクシーと値段交渉するのに辟易してきたので、
最後の4日間は運転手さんごとタクシーをハイヤーしました。 ああ何と楽ちん! 安くはなかったけれど、
いちいちタクシーを呼ぶ手間や時間を考えれば料金的にもずっとお得かもしれません。毎日時間を指定すれば
ホテルまで迎えに来てくれて行きたいところに連れて行ってくれるのです。 それこそお抱え運転手です。 
帰りも勿論空港まで。 運転手さん用の宿泊所もあちこちにあるみたいで、勿論その費用もガソリン代も
すべて込みで最初に払うので気分的に本当に楽でした。 

スリランカは仏教徒が大半を占める自然豊かな国で、あちこちに寺院やブッダの聖域があり、
世界遺産も8つもあるそうです。 10年ほど前には長く続いた内戦も終結し、今は治安もよく人々もとても友好的でした。 
でもやはり貧しい人々も多くまだまだ発展途上国です。 だから観光客が落とすお金、特にチップも
大きな生活の支えになっているんですね。 連れて行かれた宝石店やお茶販売店、スパイスガーデンなどは
不当な価格設定をしている所も多いと思いますが、至る処でガイドと称して寄ってくる人たちやタクシーの
運転手さんたちには親切な人が多く、こちらの意思をはっきり伝えさえすれば、誤解も不愉快な思いもしない
ことが分かりました。 初めのうちは 騙されているのではないかしら、などと疑心暗鬼になったことも多々ありましたけど…..
今回高齢者の私たちはあちこち観光スポットを回るというよりは、特に後半はスリランカのほぼ中央部に
位置しコロンボから約180キロ、車では5時間ぐらいかかる世界遺産のシギリアの周辺で、ジープサファリなどして
ゆっくり過ごそうと計画しました。 シギリアロックという巨大岩山の頂上には5世紀に建てられた王宮の遺跡があり、
そこまで登るのは結構辛かったですが、頂上からの眺望は360度見渡せる素晴らしいもので、
オーストラリアの中央部にデンと横たわるエアーズロックのようでした。 そうそうエアーズロックといえば、
あそこはアボロジニーの聖地で2年後には登山が禁止されることになったのですよ。 
つくづく若い時に(1974年)登っておいてよかったと思いましたよ。頂上から見た360度どこまでも広がる
赤土の大地、太古を感じ、地球を感じたあの感激、あの神秘、今でもはっきり覚えています。

話は飛びましたが、姉とのスリランカ女二人旅、いろいろな場面に遭遇し、いろいろな人々と接し、
結論はスリランカの旅、面白かったね! でした。 病気、怪我、事故、諍いもなく(姉と!)無事に帰途に
つくことができ、シンガポール空港で別れる時はお互い何故か感極まって涙ぐんでしまいました。 
でもそんな感傷に浸っている余裕は私にはなく脱兎の勢いでパース行きゲートに猛ダッシュしました。 
なんせギリギリのトランジットタイムだったのです!

ま、そんなわけで今年も無事に12月を迎えることになりました。 クリスマス前に同性婚合法化や
国会議員の二重国籍問題、そして辞職した国会議員たちの新たな選挙などと何かとざわついている
オーストラリアの現在ですが、我が家も来週にクリスマス休暇でアメリカから次男とガールフレンドが
やって来るし、またまた賑やかになりそうです。 
恒例の日本人会の忘年会でのバンド演奏も無事終了し、クリスマス当日までまだまだ色々なパーティーや集まりなどが
ありますが、この一年も無事に終えることが出来る幸せに感謝しながら大いに笑って食べて飲んで楽しみたいと思います。

管理人の小山君、いつもながらありがとうございます。

皆さまの健康と幸せと世界の平和を祈って

Merry Christmas & A Happy New Year!

シギリアロック シギリアロックの頂上
ジープサファリで見るゾウの群れ シギリアのホテルのベランダに来る野生猿