その23

更新 2019年1月1日

ニューヨーク便り 高橋治美 2019年1月1日

明けましておめでとうございます。

 年々一年が経つのが早くなって行くように感じられる年頃になりました、皆さま健康であちこちに出かけらますようにお祈り申し上げます。
今年は我々も「古希」ということでの同期会が行われるということですね。「古希」という言葉は我々世代にはまだ当てはまらないような
気がしますが体力を気にしながらも若々しくいたいものですね。

 先日、タイムズスクエアでは大晦日に使う紙吹雪用に大きなシュレッダーを用意して、一人一人が「抱負」ならぬ「忘れたいこと」を
書いて入れるという催しがありました。この一年の中で嫌なことを忘れ、新しい年を迎えるという機会です。
日本でいえば「禊」みたいな感じでしょうか。それぞれのこの一年の生活の中での言葉が書かれた紙が刻まれ、
風に舞って、忘れることができ、新しい年を迎えます。

 言葉というと日本語が英語になっているものも結構あります。この数年で一番定着しているのが「Tsunami」です。
あまり使われたくない言葉ではありますが、東日本地震以来この言葉はニュースなどでも使われ、先日のインドネシアの
火山による津波のニュースでも使われていました。日本語は表現をする言葉が多く、少ない音節で物事を言い表すことができる言語ですね。
最も最近はさらに縮めて4文字で表現というのも多く、私にとっては理解不能の言葉もありますが。
 食べ物では「Ramen」ラーメン・ヌードルとも言われますが、次々に新しいお店ができていて、
普通のラーメン以外にも菜食主義者が食べられるもの、トマトを入れたり、どちらかというと洋風スープみたいなものやら
我々の感覚でいうとラーメンとは言い難いものまで、進化したものがあります。
安価で簡単に待たずに食べられてお肉も入っていればお腹持ちも良いということで昼食代が高いNYでは人気です。
ピザよりは健康にも良さそうに見えるみたいですし。
 健康そうといえば和食ですが、今や「Sushi」はどこのスーパーでもありますし、玄米を使ったお寿司もその半数ぐらいを占めています。
少し前まではSushi というと巻物が多く見られましたが、最近は握りも多く、こちらで進化したカリフォルニアロール(他にもご当地ロールも)、
スパイダーロール(天ぷらの入ったもの)やドラゴンロールなどなど。よく行くグランドセントラル駅のマーケットの中にもあり、
やはりその中に入っている現地のお魚屋さん経営のお寿司屋さんです。昼も夕方も賑わっています。
持ち帰り専門のお寿司で、お刺身やカップラーメンなどもおいてあります。
 そして和食レストラン、お寿司屋さんなどで、使われている「Omakase」がやはり定着して来ています。
お任せ料理はレストランではシェフの腕を見せられる味見用のコース料理としてはありますが、高級と言われるレストランにおいて
多いので、「お任せ」というと高級イメージになるのでしょうか、実際お任せはお値段も高いです。
最近はなんでもありの和洋食ということではなく色々特化したお店も多く出されています。
高級天ぷら専門店、串揚げ専門店、鰻専門店、など、お値段がかなり高いので、私としてはあまりにも高いので
日本に行った時に食べようという感じですが。今でも営業している所はビジネスで使われることが多いようです。
 それと対照的なのが「Izakaya」ここは日本の居酒屋さん風に色々なものを楽しめるお店として認識されています。若者に人気です。
日本と同じようにグループで行くことが多く、一人一コースで食べるレストランと違って、みんなで色々なものを注文して
取り分けてワイワイと食べられるのが人気です。ビジネス用には向きませんね。
 「Sake」、日本酒も今人気があり、ブルックリンに日本酒の酒蔵ができています。勿論日本からの輸入も多く、
一昔前は日本酒というとお燗のお酒がほとんどでしたが、今は冷酒を飲む方の方が多いです。
  
 色々トレンディなものがある(と思わている)NYですが、実際はそれほどでもなく、クリスマスの飾りなどは年々豪華に、
電飾化されたり、また子供向けのその年のおもちゃなどは流行りいもあり、親サンタさんは大変ですが、
いろいろな事においてあまり大きな変化は無いように思われます。この時期、旅行客が多く、
ロックフェラーのツリーのあたりはラッシュアワーの新宿以上の人でごった返しています。買い物客は多いように思えますが、
ほとんどが旅行者で住人はほとんどブラックフライデー、サイバーマンデーなどで買い物をしており、
食品以外で実店舗に行くことが少なくなりました。実際に店に行っても品物が少なく、売れ筋のものしかないため、
ほとんどのデパートや小売店は配達費、返送費がただになって、返却が容易にできるようになりました。
大型店の店舗の閉店なども多く、つい最近では昔から分厚いカタログ販売で有名であったシアーズが閉店する予定です。
5番街のデパートも閉店しますし、残っている大型店は少なく、縮小気味です。消費者側にとってはオンラインで
配達してもらう方が便利ではありますが、経済にはどのように影響があるのでしょうか?
  
 新年になりましたが、NYではまだ12夜までは飾られるクリスマスツリーの写真と共に、
世界の人々の平和と健康を願い、10月の同期会でまた元気な皆様にお目にかかれることを願っております。

ロックフェラーセンターのクリスマスツリー/48th St。から 手前に見える光った風船は道端で売られているもの、今
年の流行りでプラスティックの表面に光るものがついている
グランドセントラル駅の外、42St グランドセントラル駅構内で新年2日前に大掃除/列車
の行き先を示すホーム入口の掲示板の掃除
マーケットの中のお寿司屋さん マーケットの中での人気店

パラグアイ便り 伊賀上 知雄 2018年12月19日

大泉高校20期の皆様

今年も師走を迎えました。20期生諸兄諸姉、息災で御元気で御過ごしのことと遠察します。

12月初までは最高気温が28℃、最低気温が18度、湿度40%程度と例年に比して極めて過ごし易い日々で
あったのですが、その後は一転して盛夏到来、日中最高気温が35℃を超える毎日となりました。
今週末に向けて40℃になることもありそうと当地気象局は予報しています。パラグアイは常に多湿ですので
エアコンを必要とする毎日となりました。シャワーを浴びるべく水栓を捻ると程良い温度の微温湯がふんだんに出てきます。
当地夏場は温水器は全く不要です。

ローマンカソリック教徒が90%を占め、他にプロテスタント、聖公会、モルモン教も含めれば
国民の98%はキリスト教徒と言われているラ米世界の例に漏れず、
当国も同様で街中がクリスマスの飾り付けと御祝ムードに溢れています。

昨年も一昨年も大型ショッピングモールの大きなクリスマスツリーを御紹介しましたが、
今年は大統領府前庭のクリスマスツリーも紹介します。パラグアイ憲法では宗教信教の自由は認められていますが、
国民の大多数がキリスト教徒であり大統領はカソリック教徒であることが規定されていますから
大統領府に立派なクリスマスツリーが設置されるのも当然です。(写真1、写真2)

写真1 大統領府前 クリスマスツリー 写真2 大統領府前 クリスマスツリー 大写し

此の建物は嘗てスペイン総督府として使われていた由緒あるもので、小生も30年程前の駐在時代に
幾度か仕事上の都合で訪問したことがありますが、当地の夏場の暑さを軽減するために
天井高く且つ風通し良く設計建築されているのが素人目にも判りました。

因みにクリスマスツリーの手前にある紋章がパラグアイの国章です。星をオリーブと椰子の葉が囲む図案となっています。
事の序に申し上げますと、パラグアイ国旗は実は表と裏の図案が異なっている世界で唯一の国旗です。
此の国章がある方が表です。裏側はライオンの図柄に平和と法治の文字が入っています。

去る12月2日(日)安倍内閣総理大臣が日本国総理大臣として初めて当国を訪問された折に
マリオ・アブド・ベニテス大統領と会談したのがこの大統領府です。儀仗兵閲兵を受けて大統領に出迎えられ、
二国間首脳会談に臨みました。来年11月は日本国とパラグアイ共和国との国交開始百年の節目の年であり、
二国間の更なる協力関係を築くことで両首脳は合意し、来年はマリオ・アブド・ベニテス大統領が訪日することになる見込みです。
時期は今上陛下御譲位後、新天皇の御代になってからでありましょう。

写真3にあるクリスマスツリーはワールド・トレード・センタービルを背景にした場所にある太目の針金で組み立てられたものです。
話が脇道に逸れますが、ワールド・トレード・センタービルの最上階にはイスラエル大使館が入居していましたが
今年9月にイスラエル大使召還、大使館閉鎖となりました。
前政権の末期(今年4月)にパラグアイ政府は在イスラエルのパラグアイ大使館を従来のテル・アビブから
エルサレムへの移転を発表、実行したのです。ところが8月に発足したマリオ・アブド・ベニテス政権は
在イスラエル・パラグアイ大使館をテル・アビブに戻すと公式発表し、此れに対抗してイスラエル政府は直ちに
大使召還・大使館閉鎖という手段を講じたのです。前政権も前政権なのですが、新大統領・外務大臣が前政権の決定を
4ヶ月程で覆したという外交音痴を危惧する声が上がりましたが、前大統領が親米だったのに対して
大統領がシリア系4代目であるからアラブ世界に忖度したのでは?という声もでました。
エルサレムとは言っても、旧市街では無くて新市街の然も新興ビジネス街であって宗教問題とは全く無縁の地域だそうですから、
新政権もちょいと勇み足を踏んだのでは?という気がします。新旧大統領の水面下での何かがあるのでありましょう。

写真4はワールド・トレード・センタービル前にあるショッピング・デル・ソルというモール内のクリスマスツリーです。
過去にも御紹介したことがありますが、毎年意匠の異なるものを用意するので知られています。
開館した直後に撮影したので人影は少ないのですが、夕刻から、或いは週末は多くの方々が訪れますね。
尤もモール全体に冷房が効いていますから暑さ凌ぎで家族連れでウィンドーショッピング三昧という方々もかなり居るらしいですが、
フードコーナーが充実しており、シネマコンプレックスも有りますからそちらに客が流れるのでありましょう。

写真3 WTC 背景 クリスマスツリー 写真4 ショッピング・デル・ソル クリスマスツリー

写真5、写真6は昨年も紹介しました拙宅から徒歩10分程のところにあるパセオ・ガレリアという名称の
大型ショッピング・モール(上層階は貸事務所、ホテル)内のクリスマスツリーとぺセブレと呼ばれている
キリスト生誕の情景を表現した飾り付けです。馬小屋で生まれたキリストを母親マリアが見つめているところに
東方の三博士が訪問して拝んでいる情景です。
クリスマスツリーと共にこのぺセブレも飾るのが習慣でして、この時期は何処の会社でも個人宅でも
規模の大中小はあるものの用意します。
昨年末も御案内した当国のマクロ経済の安定は今年も継続しており、JETROもJICAも日本企業進出支援策を強化しており、
両機構は今年もそれぞれ日本企業10社程度で構成される調査団を当地に派遣して各企業に
自らの目で見て貰う企画を実施しました。小生も在パラグアイ日本商工会議所の会員の一人でもありますので
硬軟取り混ぜた話をしました。産業発展の為には優れた人材確保が進出企業も地場企業も大切な条件となるのですが、
調査団に参加された会社で積極的に進出を考えている方々からは人口の絶対数が700万人程度ですので
人材の質と量についての鋭い質問が多かったですね。昨年も申し上げましたが、
更なる成長の為に克服すべき課題の最重要のものは人材育成・教育内容充実であるのは
政府当局も認識していて新大統領は教育に力を入れる、基礎インフラ整備を一段と進めると力説しています。

写真5 Paseo Galeria クリスマスツリー 写真6 キリスト生誕 ぺセブレ

ゆっくりではありますが、10年単位で観察していると国民の教育訓練に関する意識も
基礎インフラ整備の重要性認識も進んでいまして、1~2年では急激な進展は無理としても
食糧・食品の供給基地としての重要性は更に高まるであろうと観ています。

1枚の紙から折り出す連鶴作成が趣味の一つに加わったのは昨年申し上げた通りですが、
此の1年でまあまあ納得出来た作品を二つ御紹介します。

写真7は嘴で繋いだ4羽と羽先で繋いだ4羽を6組づつ組み合わせて合計48羽にしたものです。

写真8は鶴の大きさをピタゴラス比3:4:5でそれぞれ4羽繋ぎ合計12羽としたものです。
中央空間の直角三角形がピタゴラス比にもなっています。

折図作成で少しは頭を使い、折る時には指先を使うのでボケ防止には少しは役立つと確信が深まっています(苦笑&汗)

写真7)合計48羽 写真8)ピタゴラス比 3:4:5

諸兄諸姉の御健勝を地球半周の地より祈ります。

メリークリスマス & 謹賀新年
Merry Christmas and A Happy New Year
Feliz Navidad y Propero Año Nuevo

ロンドンだより グレスウェル中川紀代子 2018年12月15日

20期の皆さんお元気ですか?今年の我が家はとても悲しいことがありました。

結婚46年半を共に過ごした夫が10月9日に永眠しました。難病の肺の病気と診断されてから5年、
割と普通の生活をしていたので突然のことでいまだ信じられません。本人もあと数年生きられたらボーナスだと言いながら、
8月の73歳の誕生日を祝っていました。
病床に伏せていたわけでもなく、ぎりぎりまで普通の生活をしていたので、QOLは良く、安らかに永眠したので家族は辛いですが
受けいれるしかありません。可愛がっていた4人の孫たち(9才の双子、7才、4才)ともスカイプでお別れができたし、
娘は私と一緒に最期を看取ってくれたし、息子夫婦もメルボルンからかけつけてくれたし、
仲良しだった友達大勢と家族でとてもいいお別れ会もしました。我ら国際家族にしては上出来でした。

大きくはないけれど1軒家で一人の生活に慣れるまで、まだまだ時間がかかりそうです。
世の旦那さんと比べあまりに沢山のことをしてくれていたので、一人で全部をやるのは大変です。
退職してからは料理の腕をどんどん上げ、毎日の食事も私が和食、彼が洋食、インド料理などで1日交代、
掃除は半分以上はしてくれたし、庭仕事はまるでまかせっきり、差し当たり芝刈り機の使い方なども分からない私、
草取りなど、これから親切な隣人たちに教わりながらやるか、人を雇ってやってもらうしかありません。

クリスマスや復活祭の料理も腕によりをかけて七面鳥やチキンの丸焼きをつくり、
デザートまで手作りして孫たちを喜ばせていたので、差し当たりシェフを失った我ら、
これからクリスマスをどう乗り切るかが課題です。21日には娘一家の住むプリモスに行きます。
私は喪中だけど、お爺ちゃん大好きだった孫たちにはしっかりプレゼントをあげて楽しませてやるつもりです。

新年こそ良い年になりますよう、20期の皆さんもどうぞお元気でお過ごしください。
小山さん,関屋さん、川口さん、今年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いします。